任意売却で債権者と交渉すべきこととは

住宅ローンが払えなくなったとき、競売を避けるために「任意売却」を選ぶ方は少なくありません。でも、任意売却を成功させるには、必ず避けて通れないのが 「債権者(銀行や保証会社)との交渉」 です。今回は、任意売却を進める上で 債権者と具体的にどういった交渉をする必要があるのか を5つのポイントに絞って紹介します。
1. 売却価格の承認
任意売却では、市場価格で売るとは限りません。債権者にとって大事なのは「できるだけ多く回収できるかどうか」。そのため、不動産会社が査定した価格をもとに、
・この価格で売却してよいか?
・赤字にならないか?
など、価格の妥当性について債権者の承認を得る必要があります。
価格に納得してもらえないと、そもそも任意売却が成立しません。
2. 差押えの解除
競売の申立てがされている場合、不動産には「差押え」が入っています。
任意売却を行うには、登記上の差押えを一時的に解除してもらう必要があるため、
・売買契約の成立見込みがある
・債権回収に貢献できる などを理由に、差押え解除の交渉を行います。
債権者が納得すれば、裁判所にも解除の手続きが取られます。
3. 残債の返済条件
任意売却では、売却しても住宅ローンが全額返済できないことが多いです。
そのため、売却後に残る「残債」について、
・月々の返済額
・返済期間
・返済猶予の希望 などを債権者と交渉します。
場合によっては、債務整理や自己破産も検討されるケースもあります。
4. 売却にかかる諸費用の承認
任意売却の際には、以下のような費用が発生します:
・不動産会社の仲介手数料
・抵当権抹消の登記費用
・引越し費用
これらを売却代金から支払うためには、債権者の承認が必要です。
5. 買主の承認
買主が決まっても、債権者の承認なしには契約を進められません。
債権者は、
・本当に買える人なのか(ローン審査など)
・身内売却や不正がないか を確認します。
問題がなければ承認され、売買契約へと進みます。
まとめ
任意売却で債権者と交渉する内容は、次の5つが柱です:
1.売却価格の承認
2.差押え解除の依頼
3.残債の返済方法の相談
4.諸費用の負担に関する許可
5.買主の承認
これらを一つずつ丁寧に、かつスピード感を持って進めることが、任意売却成功のカギです。
不動産会社や弁護士など、専門家と連携することで交渉はずっとスムーズになります。
交渉相手が複数にわたる場合、ご自身だけで全ての相手と話し合いを進めていくことは、時間的にも精神的にも容易ではありません。 相手方との交渉を当社にお任せいただくことで、気持ちに余裕を持っていただけると考えております。