COLUMN

コラム

2024年3月10日

物価は下がらない?

物価上昇が起こり続けていますが、今後、以前の様な値段に戻る事はあるのでしょうか?
うすうす勘付いている方も多いと思われますが、期待は出来ないでしょう。


例えば仕入れ値を水、利益をコップの空き容量とします。

現在7割の水が入っているコップがあったとして、水を注ぎ続けるとコップから溢れてしまいます。
溢れない様にするには水を止めるかコップを大きくするしかありません。
 
これまで70円で仕入れて100円で販売されていた物が、100円で仕入れなければならなくなってしまったら利益が出ません。

仕入れをしなければ商売が続けられず、商売が出来なければ利益を出せませんので、仕入れは止められません。
そうするとコップの容量を大きくする、すなわち値上げするしかないのです。

値上げをするまでは各企業仕入れが80円90円となるまで我慢し続けました、いわゆる企業努力でモノの価格を維持している状態です。
仕入れ値が100円になると利益は何も残りません。

現在はこの状況になってしまったため、様々な所で値上げがドミノ倒しで起こっているのです。
では仕入れ値が下がるとモノの価格は下がるのでしょうか?

答えはほぼ期待できないです。

単純に考えると仕入れ値が下がれば利益が出てくるのでモノの価格は下がりそうです。
しかしながら利益の中には将来に備えておくものがあります。

例えば工場を持っている企業であれば、いずれ工場は建て替えが必要になりますし、工場内で使っている機械の交換も必要です。
値上げをするまでに企業が我慢した分は本来であれば成長に向かうための分であり、企業はその分の再確保を求めます。
また新しい事にチャレンジする際にもある程度の元手は必要です。
更にはそこで勤めている人を守るためにも倒産する訳にはいけませんから、おいそれとモノの価格を下げる訳にはいかないのです。


この様な理由から、よほどの仕入れ値の下がりが無い限りはモノの価格は下がらない上、そもそも仕入れ値が下がる事が期待できませんから、物価は下がらないと考えておいた方が良いでしょう。

それでも経済が成長するには物が売れて企業が潤い、給与が増えて物が売れるサイクルの継続が必要です。
お金を使わなければ経済が成長できず、豊かさに制限が掛かってしまいますから、購買活動は続けなければいけません。

例えば食料であればフードロスを起こさないなど、単純な買い控えではなく、明らかに不必要な事への意識をより高めなければならなくなるでしょう。

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