競売物件の特徴・傾向
近年では任意売却が認知されてくるようになってきましたが、それでも競売になるケースが無くなっている訳ではありません。
競売物件は入札を経て最高金額入札者によって落札されますが、それは一般人でも業者でも問いません。
インターネットを検索すると思い立って競売物件を購入した方の体験談を目にする事が出来ますが、よく目にするのが競売での失敗談です。
競売物件を希望される方の多くはご自身が居住する目的ではなく、投資によって利益を出そうとしています。
先の通り、競売物件の入札はプロであろうと素人であろうと行うことは出来ますが、その特色から失敗談の多くは始めたばかりの個人の方が調査・知識・経験不足で起こされた事例です。
とは言え、その経験談を紐解くと根底にあるのは競売にかけられた債務者側に一般常識とは乖離した人格が見られるようです。
ケースとしてはごねて立ち退き期間を遅らせる・立ち退き料をせしめようとする、荷物を残す・居住に値しない様な使用のまま音信不通になる、敷地内に不要物を放置・建物を損壊、といった話が多く見られます。
ケースを見るに、立ち退ぎごねや不要物の投棄・建物損壊といったケースでは反社会的勢力が関わっている事が多いようですが、なかには、一風変わった他者との関わり方をする感覚を持たれている人、である場合もあります。
荷物の放置や乱雑な使用をするケースではルーズさが伺えます。
ただ、中には誰にも相談が出来ず過度のストレスを抱え込み、精神面を病んでしまったため、という場合もあるようです。
いずれにせよ、競売まで至ってしまう人は一般的な感覚とは異なった方で、他者に迷惑を掛ける事を意に介していない印象を受けますし、また反対に極端に意識しすぎて手詰まってしまう場合も、競売に至ってしまう事が多いようです。
一方で任意売却を考えられている方は、自身に起こった事を何とか解決させたいし分からない事は専門家に相談していきたい、と言う意識が有るからその選択をされているのではないでしょうか。
その時点ですでに自身の生計改善への意識を持たれていると同時に、他の方への配慮の意識も持たれていると言えると思います。
やむを得ず競売になってしまう事は悪い事ではありませんが、出来る限り良い方向へ持っていく行動を起こしていく事が、社会の一人として大切な事だと思うのです。