COLUMN

コラム

2024年2月6日

リースバックについて

リースバックとは、売却した家に賃貸で住む、と言う手法です。
自宅を売却する事でまとまった資金を得ながら、賃貸契約で自宅に住み続けられるので魅力的な手法として広く知られるようになりました。
と、同時に問題点を指摘する記事も目にするようになってきています。


何事も新しい仕組み、知らない仕組みはリスクをしっかりと把握していく事が重要です。
仕組みが複雑な事柄は、得てして話のさわりを押し出す場合が多く、良い事ばかりが耳に入りがちです。
思ったような結果が得られず困った事にならないよう注意しましょう。


当初に説明した通り、リースバックの自体は悪い仕組みではありません。
人間、慣れ親しんだ家に住み続けられる事は、豊かに暮らすための大きなピースです。
慣れない土地で知らない人たちと新しいコミュニティを形成する事は、特に年齢を重ねていると負担の大きい方が多いと思います。
そういった意味でリースバックには大きな魅力があります。


一方リスクの把握の初期段階で認知しておかなければいけないのは、リースバックは魔法の方法ではないという事です。

そもそもリースバックを個人で提供しているケースはありません。物件の購入者は主に不動産業者や不動産ファンドであり、当然に事業として利益を追求する団体ですから、不利益が出る様には物件を購入出来ません。提示価格は一般流通価格よりも低くなります。
また賃貸不動産で利益を生むには家賃収入だけでは時間が掛かりすぎますから、おおよそは途中で売却する計画がなされています。
所有物をどう扱うかは所有者の自由です。前述のように業としての売却もあるでしょうし、事業が滞れば差押えを受ける事もあるでしょう。


賃貸借契約は引継ぎが原則で、また賃借人の権利は重要視されますが、新しい所有者が既存条件の変更を求めて来る事も充分に考えられます。

昨今の様な物価上昇局面があれば賃料の上昇を求められる可能性も高まります。

一時的に資金が必要でリースバックを利用し、将来買い戻す予定でいたとしても、買い戻す原資の当てが無いままに話を進めてはその予定通りに事が進まなくなる可能性は明白です。


リースバック自体もどの地域でも出来る訳ではありません。前述の通り、事業者が利益を創出する目的がありますから、そもそも不動産価格が見込まれる地域でしか進められないのです。
仕入れた物が直ぐに売れる事が商売においては重要です。使える資金には限りがあるからです。多少の入金が有るとは言え、数百万・数千万と言った資金がしばらく動かせない状況は商売上芳しくありません。実は提案する事業者側からするとリースバックはリスクが高いのです。
なるべくリスクを小さくしようとすれば、提供を受ける側に対する条件が厳しくなります。

このような点を注意すると、自分たちがリースバックでメリットをどれほど享受する事が出来るかが相手の思惑と相対して判断しやすくなるでしょう。

改めてになりますがリースバック自体は有益な仕組みです。
何事においても一面だけを見るのではなく、側面やリスクを考えながら判断をしなければ失敗してしまうと言う事です。

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