2023年12月19日
売却価格が市場価格に「近い価格になる」とは
任意売却では競売になるよりも市場価格に近い価格で売却できる可能性が高い、という説明を当ホームページや他の媒体でもなされていますが、では任意売却で市場価格より高く売却できるケースは無いのでしょうか?
それに対する答えはほぼ無い、になります。
一般的な不動産売買と比較し、任意売却では買主のリスクが高いためです。
人気のあるものほど価値は上がり、人気が無ければ価値は下がります。人気は安全性が高いほど上がり、低くなれば下がります。
任意売却では売主の契約不適合責任が実質的に免責になりますから、買主としては購入後に何かあっとしても自らが負担をする事となります。
事前に調査を行うにしても費用が掛かりますから、買主にとっては費用負担面でリスクが高いのです。
仮に似た条件の不動産があった場合、リスクの高い任意売却物件はもう一方と比較し価格は低く見積もられます。
これが市場価格に近くなる可能性はあるが、高くならない理由です。
その他にも買主にとってリスクとなりうる事柄がありますが、リスクが高くなるほど価格にも影響はする、と理解しておきましょう。